「「お客様バカですか」逆ギレも 急増する“PCサポート詐欺”…業者を直撃 手口の実態|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト」

 インターネットの利用者を狙った「サポート詐欺」と呼ばれる犯罪が今、コロナ禍で急増している。1年間の被害額が、過去最大の3億9000万円。悪質業者に接触し、その手口の実態を取材した。  ■“ニセ警告”パニックに…サポート装い金詐取   大阪府に住む70代の男性。去年の夏、サポート詐欺の被害に遭った。   被害者男性の娘(30代):「『ハッカーにハッキングされています』みたいな。『名前も住所も電話番号もすべて流出しますよ』みたいな表示が出たので、(父親が)すごくパニックになって」   離れて暮らす娘によると、男性は突然の警告で、冷静さを失ったまま、画面に表示された“偽のサポートセンター”に電話したという。すると…。   被害者男性の娘(30代):「『3年間のサポート代金として、5万円分のギフトカードをコンビニで買ってきて下さい』と要求されました」   父親は指示通りに、プリペイド式のギフトカードを購入。相手にカード番号も伝えてしまった。   被害者男性の娘(30代):「『必ずやらないと、ちゃんとあなたのパソコンを守れません』みたいな形で、すごく急かしてくることはあったみたいです」   これでパソコンが直るかと思いきや、偽業者はさらに「番号の認証がうまくいかない」などとして、カードの買い直しを指示。父親は結局、25万円分をだまし取られてしまった。   被害者男性の娘(30代):「(コロナ禍で)家の中で過ごす時間が増えて。父親自身もパソコンに慣れてきて、色々なサイトを見てしまったのは、原因にあると思います。事前に親ですとか、周囲の高齢者の方にも『気を付けたほうがいいよ』と、少し話してあげるだけで、被害は食い止められたりするのかな」  ■「お客様バカ?」ニセの業者に連絡…驚き音声   セキュリティ企業のトレンドマイクロ社によると、サポート詐欺などの不正サイトを検知した数は、新型コロナが流行する前と比べて、4倍以上に増加しているという。   増え続けるサポート詐欺被害。特殊詐欺対策の会社が実態を調査するため、偽業者に電話。すると、驚きのやり取りがあった。   オペレーター:「問題を解決するために、私の言う通りにやって下さい」   カタコトの日本語を話すオペレーターの女性。高圧的な口調で、パソコンの操作を指示する。   調査員:「ちょっと…まだ分からないんですけど…」   操作方法が分からないふりをすると…。   オペレーター:「お客様!私の時間を無駄にしないで下さい!信じられないなら、電話切っても大丈夫です。パソコンをゴミ箱に捨てて下さい!!」   オペレーターは突然、罵声を浴びせ始めた。   調査員:「一緒に直してもらえないですか?家に来てもらって」  オペレーター:「ないです、ないです、ないです、ないです」   その後も、オペレーターの指示に従わないでいると…。   オペレーター:「お客様はバカですか!?頭がないんですか!?今、問題を解決しないと、パソコン全部、無駄になります。真っ黒になります」   罵声を浴びせ続けた挙句、最後にはこんな捨て台詞まで…。   オペレーター:「じゃ、バカな方だから、電話切りまーす」  ■悪質業者と“直接対決”…名前は「デビッド」   サポート詐欺のさらなる手口の実態を探るべく、トレンドマイクロ社の協力のもと、サポート詐欺サイトに接触した。   画面を覆うように現れた、ニセの警告画面。   トレンドマイクロ社担当者:「パソコンにセキュリティー上の問題があるかのように、警告メッセージを何個も上げて、訪問者を驚かせる狙いがある」   さらに、別のサイトにアクセスしてみた。   パソコン音声:「あなたのPCは、ダイニーバンクトロイアンに感染しています」   「ウイルスに感染しています」というアナウンスが流れました。   パソコン音声:「フリーダイヤルで、当社に今すぐお電話下さい。お電話でウイルスの削除方法をお教えします」   「ウイルスに感染している」など、うその情報を流し、偽のサポート窓口に電話をするよう求めるメッセージが表示された。   こうした偽の窓口に電話をすると、どうなるのか?   つながり、電話は鳴るが、出ない。一度、電話を切ると、次の瞬間。電話が非通知で掛かってきた。   オペレーター:「マイクロソフトのテクニカルサポートセンターでございます」「(Q.名前聞いてもいいですか?)お客様、デビッドです。デビッドと申します」   非通知で折り返してきたのは、「マイクロソフトのデビッド」を名乗る男性。カタコトの日本語で、サポートの説明を始める。   デビッド:「問題を解決するために、一番最初には、遠隔操作するのが必要なんです。よろしいですか?」「(Q.デビッドさんが遠隔操作するということですか?)そうですね。こちらに遠隔操作して、もし何かね、問題があったらね、セキュリティーを入れ直しますので」   パソコンの状態を確認するため、遠隔操作用のソフトをダウンロードするよう指示した。   デビッド:「私が言う通り、入力して下さい。www、ユナイテッドのu、次はロシアのr、ドット、名古屋のn。今、お客様のパソコンは、弊社の安全サーバーとつながっています。だから、パソコン触らないで下さい」   遠隔操作を始めた自称・デビッドは、「セキュリティーが無効になっている」などと、うその説明を重ねていく。   デビッド:「(セキュリティーの)有効化のために、お客様、そちら見て下さい。お金はかかります」   遠隔操作された画面上には、偽の「サポートプラン」が示され、ローマ字で「1年間で3万円」、「2年間で5万円」などと書かれていた。   「支払い方法」として指定されたのは、ここでも、プリペイド式のギフトカードだった。  ■“自称・デビッド”先輩に交代「1%も詐欺なし」   デビッド:「(Q.これ、詐欺じゃないですか?)そういうことはないです、お客様。心配しないで下さい」「(Q.本当にマイクロソフトのサポートセンターですか?)そうです、お客様」   消費者庁によると、マイクロソフト社が突然、画面上に警告を流し、電話を掛けるよう求めることは、一切ないという。   デビッド:「お客様のパソコンは、安全になります。分かりますか?」「(Q.それって証明できますか?)………」「(Q.もしもし?)もしもし?少々お待ち下さい…私は…電話を代わります、分かりますか」「(Q.誰に代わるんですか?)センパイに、センパイに」   慌てた様子で「先輩に電話を代わる」と言い出した自称・デビット。しばらく待っていると…。   オペレーター:「お待たせして、ありがとうございました。電話を代わりました」「(Q.名前は何というんですか?)ロビー・セモンです」   男性は「先輩のロビー」を名乗る。   ロビー:「これはね、お客様、世界で一番安全とか、一番すごいセキュリティーなんです」「(Q.本当ですか、詐欺じゃないですか?)いえいえ、1%でもそういうことはない」   あくまでも「詐欺ではない」と言い張る一方、態度に変化があった。   ロビー:「申し訳ないんだけど、本当にね、時間が大変なんですから。今から電話切りますね。はい、ありがとうございましたー」   取材班が再度、偽のサポート窓口に電話を掛け直してみた。   ロビー:「(Q.テレビ朝日なんですけど、サポート詐欺の取材をしていまして。話をするために、電話を掛けているんです)………」「(Q.もしもし?)…はい」「(Q.皆さんのやっていること、明らかに、サポートをしますと言っておきながら、画面を操作して…)ちょっと聞きたいんですけど、どういう件で電話を掛けたんですか」「(Q.皆さんのやっていることが詐欺かどうか…)ちょっと関係ないと思いますので、切りますね。すみませーん」   後日、改めて接触を試みると、同じ番号にはつながらなくなっていた。  (「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年6月8日放送分より)

 インターネットの利用者を狙った「サポート詐欺」と呼ばれる犯罪が今、コロナ禍で急増している。1年間の被害額が、過去最大の3億9000万円。悪質業者に接触し、その手口の実態を取材した。 ■“ニセ警告”パニックに…サポート装い金詐取  大阪府に住む70代の男性。去年の夏、サポート詐欺の被害に遭った。  被害者男性の娘(30代):「『ハッカーにハッキングされています』みたいな。『名前も住所も電話番号もすべて流出しますよ』みたいな表示が出たので、(父親が)すごくパニックになって」  離れて暮らす娘によると、男性は突然の警告で、冷静さを失ったまま、画面に表示された“偽のサポートセンター”に電話したという。すると…。  被害者男性の娘(30代):「『3年間のサポート代金として、5万円分のギフトカードをコンビニで買ってきて下さい』と要求されました」  父親は指示通りに、プリペイド式のギフトカードを購入。相手にカード番号も伝えてしまった。  被害者男性の娘(30代):「『必ずやらないと、ちゃんとあなたのパソコンを守れません』みたいな形で、すごく急かしてくることはあったみたいです」  これでパソコンが直るかと思いきや、偽業者はさらに「番号の認証がうまくいかない」などとして、カードの買い直しを指示。父親は結局、25万円分をだまし取られてしまった。  被害者男性の娘(30代):「(コロナ禍で)家の中で過ごす時間が増えて。父親自身もパソコンに慣れてきて、色々なサイトを見てしまったのは、原因にあると思います。事前に親ですとか、周囲の高齢者の方にも『気を付けたほうがいいよ』と、少し話してあげるだけで、被害は食い止められたりするのかな」 ■「お客様バカ?」ニセの業者に連絡…驚き音声  セキュリティ企業のトレンドマイクロ社によると、サポート詐欺などの不正サイトを検知した数は、新型コロナが流行する前と比べて、4倍以上に増加しているという。  増え続けるサポート詐欺被害。特殊詐欺対策の会社が実態を調査するため、偽業者に電話。すると、驚きのやり取りがあった。  オペレーター:「問題を解決するために、私の言う通りにやって下さい」  カタコトの日本語を話すオペレーターの女性。高圧的な口調で、パソコンの操作を指示する。  調査員:「ちょっと…まだ分からないんですけど…」  操作方法が分からないふりをすると…。  オペレーター:「お客様!私の時間を無駄にしないで下さい!信じられないなら、電話切っても大丈夫です。パソコンをゴミ箱に捨てて下さい!!」  オペレーターは突然、罵声を浴びせ始めた。  調査員:「一緒に直してもらえないですか?家に来てもらって」  オペレーター:「ないです、ないです、ないです、ないです」  その後も、オペレーターの指示に従わないでいると…。  オペレーター:「お客様はバカですか!?頭がないんですか!?今、問題を解決しないと、パソコン全部、無駄になります。真っ黒になります」  罵声を浴びせ続けた挙句、最後にはこんな捨て台詞まで…。  オペレーター:「じゃ、バカな方だから、電話切りまーす」 ■悪質業者と“直接対決”…名前は「デビッド」  サポート詐欺のさらなる手口の実態を探るべく、トレンドマイクロ社の協力のもと、サポート詐欺サイトに接触した。  画面を覆うように現れた、ニセの警告画面。  トレンドマイクロ社担当者:「パソコンにセキュリティー上の問題があるかのように、警告メッセージを何個も上げて、訪問者を驚かせる狙いがある」  さらに、別のサイトにアクセスしてみた。  パソコン音声:「あなたのPCは、ダイニーバンクトロイアンに感染しています」  「ウイルスに感染しています」というアナウンスが流れました。  パソコン音声:「フリーダイヤルで、当社に今すぐお電話下さい。お電話でウイルスの削除方法をお教えします」  「ウイルスに感染している」など、うその情報を流し、偽のサポート窓口に電話をするよう求めるメッセージが表示された。  こうした偽の窓口に電話をすると、どうなるのか?  つながり、電話は鳴るが、出ない。一度、電話を切ると、次の瞬間。電話が非通知で掛かってきた。  オペレーター:「マイクロソフトのテクニカルサポートセンターでございます」「(Q.名前聞いてもいいですか?)お客様、デビッドです。デビッドと申します」  非通知で折り返してきたのは、「マイクロソフトのデビッド」を名乗る男性。カタコトの日本語で、サポートの説明を始める。  デビッド:「問題を解決するために、一番最初には、遠隔操作するのが必要なんです。よろしいですか?」「(Q.デビッドさんが遠隔操作するということですか?)そうですね。こちらに遠隔操作して、もし何かね、問題があったらね、セキュリティーを入れ直しますので」  パソコンの状態を確認するため、遠隔操作用のソフトをダウンロードするよう指示した。  デビッド:「私が言う通り、入力して下さい。www、ユナイテッドのu、次はロシアのr、ドット、名古屋のn。今、お客様のパソコンは、弊社の安全サーバーとつながっています。だから、パソコン触らないで下さい」  遠隔操作を始めた自称・デビッドは、「セキュリティーが無効になっている」などと、うその説明を重ねていく。  デビッド:「(セキュリティーの)有効化のために、お客様、そちら見て下さい。お金はかかります」  遠隔操作された画面上には、偽の「サポートプラン」が示され、ローマ字で「1年間で3万円」、「2年間で5万円」などと書かれていた。 「支払い方法」として指定されたのは、ここでも、プリペイド式のギフトカードだった。 ■“自称・デビッド”先輩に交代「1%も詐欺なし」  デビッド:「(Q.これ、詐欺じゃないですか?)そういうことはないです、お客様。心配しないで下さい」「(Q.本当にマイクロソフトのサポートセンターですか?)そうです、お客様」  消費者庁によると、マイクロソフト社が突然、画面上に警告を流し、電話を掛けるよう求めることは、一切ないという。  デビッド:「お客様のパソコンは、安全になります。分かりますか?」「(Q.それって証明できますか?)………」「(Q.もしもし?)もしもし?少々お待ち下さい…私は…電話を代わります、分かりますか」「(Q.誰に代わるんですか?)センパイに、センパイに」  慌てた様子で「先輩に電話を代わる」と言い出した自称・デビット。しばらく待っていると…。  オペレーター:「お待たせして、ありがとうございました。電話を代わりました」「(Q.名前は何というんですか?)ロビー・セモンです」  男性は「先輩のロビー」を名乗る。  ロビー:「これはね、お客様、世界で一番安全とか、一番すごいセキュリティーなんです」「(Q.本当ですか、詐欺じゃないですか?)いえいえ、1%でもそういうことはない」  あくまでも「詐欺ではない」と言い張る一方、態度に変化があった。  ロビー:「申し訳ないんだけど、本当にね、時間が大変なんですから。今から電話切りますね。はい、ありがとうございましたー」  取材班が再度、偽のサポート窓口に電話を掛け直してみた。  ロビー:「(Q.テレビ朝日なんですけど、サポート詐欺の取材をしていまして。話をするために、電話を掛けているんです)………」「(Q.もしもし?)…はい」「(Q.皆さんのやっていること、明らかに、サポートをしますと言っておきながら、画面を操作して…)ちょっと聞きたいんですけど、どういう件で電話を掛けたんですか」「(Q.皆さんのやっていることが詐欺かどうか…)ちょっと関係ないと思いますので、切りますね。すみませーん」  後日、改めて接触を試みると、同じ番号にはつながらなくなっていた。 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年6月8日放送分より)

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2022-06-09 11:01:29

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